ミリメートル水銀厨

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ナショナルエコノミー・メセナ考察

 以下の考察は全て3人戦と4人戦を想定している。

 

カード枚数一覧

4菜園 3鉄工所 2宝くじ 2遊園地 6芋畑 2墓地 1会計事務所 2観光牧場 5宮大工 2研究所 8食品工場 2醸造所 3地球建設 6養殖場 2石油コンビナート 3大聖堂 2建築会社 3造船所 2工業団地 2食堂 2プレハブ工務店 1輸出港 3旧市街 2鉄道駅 1博物館 1投資銀行 1植物園

 ナショナルエコノミーの戦略や定跡について語るのは難しく、その場の状況判断が物を言う場合が多い(これを指して「リプレイ性が高い」というかどうかは自由である)。そこで、今回はもっと基本的な考え方、手札1枚当たりの得点効率について考える。

 手札を捨てて家計から金を得る場合、手札1枚あたり6点になる。露店も市場もスーパーマーケットも百貨店も万博も、手札を捨てる枚数が違うだけですべて1枚当たり6点の効率である。これを基準にして行動を評価しようと思う。

 条件を満たすと得点が増えるタイプの売却不可の建物は、条件を満たすと1枚当たり6点の効率を超える。大聖堂6コスト50点 約7点/枚、墓地1コスト16点 8点/枚、輸出港5コスト48点 8点/枚、植物園4コスト44点 約7点/枚、鉄道駅3コスト36点 9点/枚、投資銀行6コスト60点 約8.5点/枚。会計事務所は、勝利点トークン6枚で3コスト32点となり6点/枚の効率を超える。勝利点トークン9枚なら3コスト42点で驚異の10点/枚超である。

 条件を満たしやすく高得点を出せる輸出港の強さが分かる。 大聖堂は手札1枚当たりの効率は他と比べて見劣りするが、条件を満たしやすい上に山札に3枚入っており戦略に組み込みやすいのが利点である。鉄道駅は地球建設で建てられるとかなりうまあじ

 ちなみに何の効果もない博物館は5コスト34点と6点/枚を下回るが、労働者1人あたり34点の効率は万博に勝る。

 一方、使用可能な建物の場合、コスト軽減を考えなければ最大で手札1枚当たり4点の効率になる。(養殖場2コスト12点、造船所4コスト20点、石油コンビナート6コスト28点など)使う予定のない建物を建てるくらいなら、その手札を捨てて家計から1枚当たり6点を得た方がよい。

 使用可能な建物はたいてい1回使えば元が取れる。例えば食品工場(2コスト12点、2枚捨てて4枚引く)。コスト軽減なしで建てて1回使って売った場合、労働者2人で手札を1枚減らして12点得たことになる。これは鉱山市場と同じ効率である。

 例えば造船所(4コスト20点、3枚捨てて6枚引く)。建てて1回使って売った場合、労働者2人で手札を2枚減らして20点得たことになる。これは鉱山スーパーマーケットを2点だけ上回る効率である。

 例えば遊園地(5コスト24点、2枚捨てて家計から25$得る)。建てて1回使って売った場合、労働者2人で手札を8枚減らして49点得たことになる。これは百貨店2回を1点だけ上回る効率である。

 醸造所(4コスト18点、次ラウンド開始時に消費財4枚を得る)は建てて1回使って売った場合、労働者2人で手札を1枚減らして18点得たことになる。これは鉱山スーパーマーケットと比較して丸々手札1枚分得している。やっぱこの建物おかしくないか?

 このように、1回使えば元が取れる建物を1回使って売る行為はそれほど悪くなく、家計に金がない時に有効である。(もちろん、他プレイヤーに売った建物を使われることがどれだけ痛いかは考えた方がいい)

 逆に、1回使って元が取れない建物はあまり強くない。食堂、宝くじ、プレハブ工務店などが該当する。

 採石場を取りつつ建物を建てて使用し、ラウンド終了時に売り払い、次ラウンドの開始時にもう一度使用する戦術は覚えておいて損はない。強いかどうかはその後の展開によるが、一時的に大きなアドバンテージを得られる。

 机上論として、現在のラウンドで家計から得られる金の最大値を超える価値の建物を公共に売る行為(2ラウンド目に食品工場を売る、4ラウンド目に造船所を売るなど)は強いように思われるのだが、他プレイヤーの相乗りを許すディスアドバンテージを差し引いてどれだけ有効なのかはまだ分かっていない。

 

 以上。また何か思いだしたら追記する。